2009年02月15日

ジャズ名盤20(1950-1969)第二回発表ベスト3[The art of the ballad]

一つのことだけをやるのは危険である。良い大学に入って一流企業の正社員になってかわいいお嫁さんをもらって幸せな家庭を築くんだ、なんて考える人はもういないと思うが、どこかで失敗したらどうなるのか。

ユダヤでは常に三つの可能性を持てと教えるらしい。すなわち、大学にいけなければ、自分でビジネスを始めるとか、もともとお金があるなら投資家になっても良い。

日本にもたまにいるが、彼らは青年になると、価値があるのか無いのか分からないようなアクセサリーを袋に入れて東南アジアの町などに行商に行く。そうやってビジネスの感覚を身につけたり、将来本気で商売をやるための準備として人脈を作ったりそこの文化を身につけたりする。

そうやっていつでも後二つができると思えば、別に思いつめることもない。そもそも今は大学などは何歳になってもお金を払えば入れるような時代になった。

一流企業に入ることももはや余り意味がある道ではないのは誰でも知っている。では意味がある後二つの選択肢が自分にはあるか。年収の例えば10分の一ぐらいはいつでも副収入としてあるか。日ごろからそういう状態を作っておくよう努力しておく。

そうすれば本命がだめになったら、これは二つ目をやるチャンスだと思い、そちらに本腰を入れる。

ただそれだけのことなんだけどなあ。何が難しいんだろ?まあ、お嫁さんの場合は、さあじゃあ二人目を作ろうかというわけにもいかないかもしれないが。

The Art of the Ballad. Kenny Doham. Riverside. 1998 (1953-1960の作品)

The Art of the Ballad
The Art of the Ballad

というわけで、マイルスデイヴィスを聴いて挫折した人も、実は他のトランペットを聴けばジャズの楽しさが分かるはずなんだけど、ジャズの代表のマイルスが理解できなかったってことで、ジャズを止めちゃう人が多いんじゃないかなあ。

ブックオフに置いてあるおびただしい数のマイルスの名作を見るとそう思ってしまいます。

というわけで、ベスト1に選んだクリフォード・ブラウンが火の玉トランペットだとすると、穏やかでやさしさのあふれるトランペットを吹くのがこのケニードーハムです。

まず音からしてずいぶん違います。こういう人間の声にもちょっと似た詰まったような柔らかい音はマイルスにもクリフォーブラウンにもない音ですね!

うーん、穏やかです。

しかし当時の彼の影響力は非常に大きかったようで、ライナーには、なんとマイケルブレッカーのコメントがこうあります。「KD(ケニーのこと)の演奏を(世代の若いトランペッターが)真似するのは本当に楽しいんだ。非常に論理的で、トランペット的な思考が現れているんだ(ロック小僧の勝手訳)」

ケニー自身はとてもまじめな演奏家だったようで、演奏が無いときは音楽学校でジャズを教えたり、Down Beat誌というジャズ専門誌にレコードレビューを寄稿したり、楽器屋さんで働いたりしていたそうです。

本当に音楽が好きなんですね。トランペットを愛している気持ちもひしひしと伝わります。

ゆったりとした曲が多いこのアルバムですが、トランペットの音色の魅力がぎっしり詰まってます。また論理的というのも分かる気がします。

一番好きなのが七曲目My idealです。ゆっくりのんびりお酒を飲むもよし、一日の疲れを取るためにぼおっとするもよし。最高のバラードの名曲です。ちょっとテンポのよい12曲目So in loveもいいですね。

ゆったりとしたジャズとはなんだろうというのを教えてくれる基本的な一枚です。

[スイングジャーナル誌ランキング:このアルバムは入っていないのですが、別のアルバムの『静かなるケニー』というのは34位に入っていて、こちらはテンポの良いモダンジャズがぎっしり詰まっていてやはり毎日食べて美味しい一枚です。]

[初心者・入門者へのお勧め度:マイルス以外のトランペットを探している人、コルトレーンのバラードとかで挫折したスローテンポ好きの人などにお勧めです]


posted by ロック小僧 at 01:19| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ名盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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