二番目の兄弟は非常に不利だ。下の子としてかわいがられるのもつかの間で三番目が生まれると親は上と下をかわいがる。間に挟まれ、お兄さん(お姉さん)を見習いなさいといわれたかと思うと、弟(妹)の面倒を見なさいといわれる。
私の存在意義は一体何なの、と自問自答しながら上と下の兄弟に擦り寄って生きていくしかない。
しかしそんな真ん中の子は他人とのチームワークには敏感でずばぬけた才能を示すのではないだろうか・・・勝手な想像だが。
Love Devotion Surrender. Carlos Santana/Mahavishunu John McLaughlin. SONY. 1973.
Love Devotion Surrender

マイルスのIn a silent wayにはたくさんの才気あふれるミュージシャンが参加していましたが、ジョーザヴィヌルとウェインショーターが長兄で、チックコリアが一番下の弟とすると、ジョン・マクラフリンは真ん中の子どもなのではないでしょうか。ま、年齢的にもキャリア的にもそう感じるというだけなんですが。
彼の代表作はマイルスとのセッションの後の自分のバンド、マハヴィシュヌ・オーケストラで出した「内に秘めた炎」とか「火の鳥」なんでしょうが、どうも私はマハヴィシュヌが好きではありません。
ということで70年代のロックファンならみんな知っているサンタナとの魂の共演のこのアルバムを選びました。白いスーツでおそろいの二人が並んでいるアルバムジャケットは有名ですね。
ちなみにスリチンモイという導師の元、二人は宗教上の兄弟なんだそうです。
音の方はどうなのかというと、ジャズ名盤20ベスト3に選ばれたコルトレーンの「至上の愛」を一曲目に、まだブログで紹介していませんが、同じくコルトレーンの「ジャイアント・ステップス」に入っているNAIMAという曲を二曲目にやっています。
至上の愛は神に捧げた愛で、NAIMAのほうはコルトレーンの奥さんの名前なのできっと家族に捧げた愛なのでしょう。
演奏の方はというと、けっこう厳しいです。たぶんこれは迷盤に入れたほうがいいアルバムです。フリージャズやコルトレーンの後期、あるいはサンタナやマハヴィシュヌが好きな人以外にはちょっと聴きづらいです。
In a silent wayのことをまるで、深海のアンコウが超高速で移動しているような音楽と私は言いましたが、この魂の兄弟たちの演奏はまさにアンコウの部分です。あまり高速ではありませんが、謎の不思議な部分は十分です。
ロックやジャズはインド音楽と相性が悪いと私は思います。ビートルズ中期も結局物別れになってインド音楽と決別しましたし。
でもマイルスの次男を取り上げずそのジャズに対する地位を貶めるのもどうかと思って取り上げましたが、無理に買わなくていいです。
まあ、ロックファンとしてはおそらくサンタナの一番の名演は「アミーゴ」とこれなんじゃないかなと思うので、ちらっと聴いてもいいかなと思います。
実は、マクラフリンはアルディメオラ、パコデルシアとやっているトリオが一番いいです。同じ人とは思えません。これもロックファンはもう持ってますよね。こっちはものすごいお勧めです。
フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ〜スーパー・ギター・トリオ・ライヴ!

ということで、結局次男は他の人の引き立て役なんでしょうね。かわいそうです。
[スイングジャーナル誌ランク外]
[初心者・入門者へのお勧め度:お勧めではないっす。サンタナ、フリージャズ、コルトレーンの後期、ビートルズ中期が好きな人は聞いてもいいかも知れないっす]


