2016年10月26日

部長がミュージック・ソムリエ・ドットコムというキュレーションなサイトを作っちゃったみたい

とっても久しぶりに(元)部長の事務所に行ってみる。ビル街を通り抜けて、小川のような堀のような遊歩道のようなところを抜けて、ちょっと日陰になったところの小さいビルの一階で特に看板は出ていない。

表からも中が見えるつくりではない。果たしているのかしら?



「あ、あれ!久しぶりだね」

良かった、彼は元気そう。会社を辞めてから手がけていた絵の販売はだいぶ一段落ついたそうだ。2016年にもなると去年おととしの外国人の狂乱買いも終わって、落ち着いているそう。彼の売った絵はお土産として喜ばれていたらしい。

「そうだ、部長、あの約束守ってないじゃないですか」

「え、あ、ああー。そうそう。何か特別な行事やイベントのときに聞くべき音楽を紹介するホームページだよね」

「そうよ、ロック小僧のためのロック再入門なんてブログまで開設したじゃない。そのあと『こんなときにはこの曲を』ってブログ名を変えて」

「ああ、そうそう。運動会でかける曲とか、寝るときに聴く曲とか紹介してたんだけど、去年10月から記事更新していなかったんだ」

「だから約束守ってなかったっていうことなのよ。気分や季節、テーマにあった曲をまとめるブログなら継続してできると言っていたじゃない。楽しみにしていたのに」

私はちょっときつい目で彼の顔を見つめてみた。楽しみにしていたのは事実だ。怠け者だからじゃない。他のリスナーが曲を感じる感覚。それを自分の感覚と比べてみたりするとその音楽の美しさや物悲しさが、いろんな角度や異なる深さから見つめることができるからだ。

それは巨大な構築物であるビルを遠くから眺めることもあればエレベーターに乗って屋上に上がることも、中の店舗で食事を楽しむこともできるかのように、音楽という構築物はいろいろなところに入って楽しめるものなのだから。

すると彼は、ふふふ、と笑った。いたずらを仕掛けているような子どもっぽい笑顔だ。

「実は」

「実は?」

「ブログだと一つの記事でせいぜいアルバム数枚しか紹介できないので、もっとすごい体系的なものを作っていたんだ」

「えええ?」私は驚いた。てっきり爆買い外国人に絵を売るので消耗しきっていてブログ更新をサボっていただけと思ったのに何か違うことをしていたというの?

「実は、リスナーの気持ちや感情を入力すると、それに合った曲を探してお勧めしてくれるサイトがあったらいいなと思って」

「ああ、そうね。『楽しい』とか『悲しい』とか入力すればそれに合う曲名を教えてくれたら助かる」

「それだよ。それ。実はもう作っていて、昨日できたんだんだ。ほら、これ」

「えええええ?」

「ここにほら、入力すると・・・」彼はキーボードを叩いた。「楽しい」と入力する。

「本当だ。うわあ、これ本当に『楽しい』っていう気持ちに合う曲ね」

「そうだろう、そうだろう」

「名前はなんていうの・・・ミュージック・ソムリエ。なんかどこかで聞いた事があるような」

<ミュージック・ソムリエ>
logo.jpgミュージックソムリエ

http://www.music-sommelier.com/
※このレコード盤が目印です。

部長は頭をかいた。

「ああー、いやあーまあね。ずっと良い曲を音楽好きに紹介できるサイトを作りたいという思いが募っていたから、まあ、名称はそのねえ」

私は彼を無視して、もっと入力してみる。よし、「秋に聴きたい曲」。あれ、一日三曲だけ?

「まあ、そうなんだよね。良い曲はじっくりと。店舗やネットで探してちゃんと聴いて欲しいというのがあるし」

「じゃあ、部長はこれからは」

「そう、これからはこれをどんどん更新していくよ。何年もね。やっとやりたかったことに本当に取り組める気がする」

部長はまた子供のような笑顔に戻った。グーグルのような大資本が来たらコロリとやられてしまいそうな朴訥としたサイトではあるけれど、なにやらこれからまだ面白くしていくらしい。

私は彼の事務所を出ると、なぜか足取りが軽くなった。

「毎日三曲か。なんか私の音楽への思いも少しだけ毎日変わるのかな。何か部長らしくていいわ」

暑かったり寒かったり全くでたらめの天気で、紅葉もまばらだけど、秋のまだ暖かな日差しが木々の枝葉の隙間から漏れて私の背中を照らしてくれていた。




posted by ロック小僧 at 20:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ名盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月01日

部長がロックに再入門しちゃったみたい

みんな、すごい久しぶり。

元気にしてた?



今日、例の、会社を辞めて何だか知らないけど独立するんだ、ウォーって言っていなくなっちゃった部長の様子を見てきたわ。

なんだか、マンションの一室で、絵を売りながら、多分ネットで売ってるのね、机の上にはCDとか音楽評論の本がごちゃっとあって・・・

え?それがジャズじゃなかったの。ロックだった・・・

ロックに再入門したんだって。あーあ。アートとロックってそんなに相性良かったかな?

部長がそれでロックのブログを書くんだって、また書き始めたみたい。良かったら、ぜひ読んであげてね。
『ロック小僧のためのロック再入門』
http://entertheworldofrock.seesaa.net/

内容はって?多分、普通のロックのアルバムは紹介しないんじゃないかな。現役時代聞き漏らしたものを集中して聴いているとか言っていたから。あんまりマニアックじゃないといいんだけど。

え、こっちのジャズ入門のブログはどうなってるって?部長が私に任せたっ、あのとき譲ったって言うんだけど。ちょっと私はまだ書きたい気持ちになれないみたい。部長みたいにスパっと頭を切り替えてどおおおっと突撃することができる人種だったら、どんなに生きるのラクかな、なんても思う。だから、こっちはまだしばらくお休み。

ぜひ部長のほうを覗いてあげてね。

−−−−−−−−−−−−−
というわけで応援お願い。
『ロック小僧のためのロック再入門』
http://entertheworldofrock.seesaa.net/

彼はなんだか今日は
Blues Breakers with Eric Clapton
を聴いてたみたい。


posted by ロック小僧 at 22:11| Comment(1) | TrackBack(0) | ジャズ名盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月21日

しばらくのお別れ[Speak like a child]【みんなの中の新しい生命の誕生を祝う一枚】

夏からもうずいぶん経った。私がイタリアに行っている間に部長には何かあったらしく、その後、数回彼の書いた文書をブログに代行でアップした。

そこで時間が止まっていた。



夏の間に何があったのか、気になったから8月の終わりのある日、部長に聞いてみたの。それも、何か会社の中では言いたくなさそうだったから、わざわざジャズ喫茶を探して。

ジャズ喫茶なんて、今の時代、もう絶滅しているから探すの大変だったわ。ジャズを流すデパート売り場はいくらでもあるのに、変な世の中になったものね。

それはそうと、部長は最初うつむいていたけど、未練がましくもなく、さっぱりした顔で、会社をやめるんだっていうのよ。

え!っと思ったわ。だって、法務部兼セクハラ担当班を無事勤め上げたら、彼も役員の一人になるって社長に言われてたのよ。社員のままだから執行役員って言うやつかしら。

それで聞いたみたのよ。どうしてそうなったのかを。

そしたら、ただ、何か違うことをしたいんだって。

何をするのって聞いたら、

そうだなあ、とりあえず、フランスのボルドーに行ってマラソンでもしてくるか・・・それからパキスタンのフンザっていうところに行って、桃源郷でも見てくるか・・・

なんて非現実的なことを言うのよ。

非現実的だけど・・・でも人生の中ではそんな時間があってもいいのかも。

で、それって、何をするかまだ決まってないってことって聞いたの。

そうしたら、まあ、いいじゃないか、全部決まって無くても。

まだまだ人生長いんだから。

なんて、達観したみたいなことを言って・・・

そのときハッと店に流れている音楽に気づいたの。ハービーハンコックのスピーク・ライク・ア・チャイルドだわね。

Speak like a child. Harbie Hancock. Blue Note. 1968.

Speak Like a Child
Speak Like a Child

そういえば、子供のときは、夏休みの宿題はあるけど、どう人生生きるべきだとか、どっちの方向に行かなきゃいけないとか、そういうことは何もなかったわね。

そう・・・

じゃ、部長、ブログはどうするのって聞いたら、そうだね、ちょっとお休みをして、元気が出て、新しいことが形になったら、また書いていきたいって。

だからしばらくの間お別れね。私が書いてもいいって部長は言ってたけど、これは部長のブログだもの。

だからみんなで部長の新しい旅立ちをお祝いしてほしい。今どこにいるか分からないけどきっと戻ってくる。

別れはさようならではなくて、新しい生命が生まれてきたお祝いなの。

みんな、だからまた会える日までしばらく待っていてね。

え?私?そうね、ジャズにまた戻ってくることも出来たし、NYでティーンのときに辞めてしまっていた画でもまた描いてみようかな。

あれからずいぶん時間が経っちゃった。もうクリスマス。

本当にみんな、メリークリスマス。みんなで自分の中の新しい生命の誕生をお祝いする日。

じゃあ、またみんなで街のどこかで会いましょう!


−−−−−−−−−−−−−−−−−
*しばらくのお別れです。みなさん、またお会いしましょう!




posted by ロック小僧 at 17:45| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ名盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月05日

ジャズ名盤20(1950-1969)第三回発表ベスト7[Quiet Kenny]【実は情熱的で軽やかな一枚】

[女王の教室の独り言]
今週も部長の様子があやしい。やはりなにかある。どうも何か思いつめているようだ。私たちの部署はセクハラ対策班でもあるから、いろいろ従業員の心の動きをつかんで適宜話を聞いてあげるのは得意だけど、部長は何で悩んでいるのだろう?

じーと見つめていると急に彼が立ち上がった。



部:あ、ごめん、また原稿書いたから、アップしてくれる。
女:え、ええ、いいけど・・・
部:じゃ、よろしく。

彼はそういうと部屋を出て廊下に消えてしまった。今度こそはっきりと聞かなきゃ。

ということでこれはまた部長からもらった原稿よ!

Quiet Kenny. Kenny Dorham. 1959. Prestige.
Quiet Kenny (Reis)
Quiet Kenny (Reis)

これはスイングジャーナル誌のベスト盤にも選ばれている一枚で、ジャケットのイメージとタイトルからか、物静かな曲をやるアルバムかと思いきや、全然違っていた。むしろ前紹介した、The Art of Balladsのほうが静かな曲が好きな人には向いている。

このアルバムはポールチャンバースのベースやトミーフラナガンのピアノが実に生き生きとケニーをサポートしていて、とても軽快で明るい。

一曲目のLotus blossomのオープニングのベースがなにやらテクノみたいなむよっむよっと面白いが、そこからの切れのいいリズム、アドリブへの突撃、とても静かなケニーという感じではない。炎のケニーだ。

一転して二曲目My idealの穏やかなメロディーはもう何十回でも安心して聞ける。これだけリピートして日曜の午後を部屋で過ごすのもいいかもしれない。

三曲目のBlue Fridayや五曲目のBlue spring shuffleはかなり黒っぽい。こういうブルース調も彼にぴたりとはまっている。

六曲目I had the creaziest dreamや最後の八曲目Mack the knifeは軽快だ。はねるような全体の雰囲気がまるで雨が上がった後の公園をぴっちぴっちちゃぷちゃぷらんらんするような感じだ。

全体に何でも出来て、同じような曲調が二曲ずつ入っていて、バランスがいい。ケニーは何でも出来るオールマイティーなプレイヤーであるというだけでなく、どの曲もケニーらしさがあるし、何よりトランペットを吹ききっている快感がある。

マイルスを聞くとなんか不完全燃焼感がある人にとっては、こちらから聴き始めたほうがいいかもしれない一枚。

[女王の独り言]
ふう、打ち終わったわ!今日もちゃんと書けているじゃない?おかしいわね、ブログがかけなくて悩んでいるんじゃなさそうね。来週こそ彼に何を悩んでいるかちょっと聞いてこなくちゃ。



posted by ロック小僧 at 22:48| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ名盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月29日

ジャズ名盤20(1950-1970)第三回発表ベスト6[Tal] 【重厚な疾走感に圧倒される一枚】

【女王の教室の独り言】

どうも部長が変だ。私がイタリアから戻ってきて、「ブオンジョルノ!」と明るく挨拶をしても、ああ、お帰りくらいしか言わずそっけない。

先週は予定通りブログを出したようだが、今週は出していないようだ。元気がない。



夏ばてなのかも。お盆の当番で会社に残っていたことに怒っているのかも。まあ、いいわ。部下はいちいちそんなことまで勘ぐっていられないから、いつものように接するだけね。

女:今週はブログがまた遅れているようですよ(少し優し目に)。

部:うん、そうだね、申し訳ない。

女:・・・(何かおかしい、何かあったんだわ。いつもの言い訳がない・・・)

部:そうだ、原稿出来ているから週末時間があったらアップしてくれないか。

女:え、いいけど(これはおかしいわ。前は絶対自分でやると言っていたのに)。まあ、いいわ、じゃあ、もらった原稿を張るわね!

たぶん部長は夏ばてよ、気にしない気にしない。

Tal. Tal Farlow. 1956. Verve.

タル
タル


【ここから部長の原稿】
ということで、これはジャズギターを目指す人なら誰でも聴いてほしい一枚だな。うん、ウェスモンゴメリーでもない、ジョーパスでもない、グラントグリーンでもない。本当にすごい。

なんでもタルは元々塗装屋さんで、40年後半50年前半に積極的に活動したけど、はやばやと隠退してしまって、また元の塗装やさんになってしばらく隠居していたらしい。

それでもチャーリーパーカーのステージを何度も見て彼に影響を受けたり、50年代はチャールス・ミンガスとグループを組んだりして、大物との接触も十分なんだけど。

彼はソロプレイに特徴があって、まるで一本の金管楽器が鳴っているような感じ。この辺はチャーリー・パーカーの迫力をギターで出そうと思ってのプレイなのかもしれない。とはいえ、彼は手が大きく、タコと呼ばれていたそうで、メロディーラインが金管楽器を真似しているというわけではない。ギターのラインでもない。独特だ。

音の迫力として金管楽器のような感じなのだ。

バックのほうもそれにあわせてスリリングで、三曲目のHow about youのピアノソロ、ベースソロなど彼に引っ張られて息を呑むようなプレイになっている。

五曲目Yesterdaysもベースがもくもくと刻んで早いテンポでスリリングだ。全体にバックとの融合がうまくいっていて、一丸になって飛ばす感じでボクシングをやっているような、ロックやっているようなとも言えそう。

最後のBroadwayはそのタイトルから想像できるような明るさがあるけど、リズムの独特のはね方やその後のソロへの突撃などやはりすごい独特。

全体に独特の不思議なジャズっぽくない攻撃的な感じが響き渡り、他のメジャープレイヤーに慣れた耳にとってはとっても斬新に聞こえるかも。

【また女王の独り言】
カタカタカタ・・・ふう、打ち終わったわ。

なんだ、ちゃんと書けているじゃない?

もっと早く出せばいいのに?

やっぱり何か変ね、来週会うときはちょっと部長に何かあったのか聞いてみようかしら?

来週は私が変わって書いてあげたほうがいいかもね?

ーーーーーーーーーーーーーーー
というわけで来週は部長に何があったか、聞いてみるわね!


posted by ロック小僧 at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ名盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月18日

ジャズ名盤20(1950-1970)第三回発表ベスト5[Time Out]【リズムにこだわった変拍子が満載の一枚】

今年も8月15日が過ぎた。どの政治家が自国を敬わないかが如実に分かってしまう悲しい日だ。

それはさておき、女王様は先週「アリルベデルチ、チャオ!」とか言って、どこかに夏休みにでかけてしまった。今は職場の部屋に誰もいない。もともと「法務部兼セクハラ対策班」という少人数の部署だから、にぎやかというわけでもないが、誰もいないとさすがに静かだ。



何かで読んだが、アメリカのエグゼクティブはせいぜい年に四、五日しか休まないらしい。それに対して部下は年休をがっちり使うだけでなく、病欠まで目いっぱい使うらしい。

日本はそこまでは行っていないようにも思うが、しかし、部屋に私一人しかいないから、気分転換にPCのスピーカーで大きくなるだけ大きい音でこのCDをかけてみる。廊下に漏れなきゃサボってるようには聞こえないだろう。というか今日は社内に誰もいない。

Time Out. The Dave Brubeck Quartet. Columbia. 1959.
Time Out
Time Out

うーん、たぶん好き嫌いが分かれるようにも思うんだけど、あまりリズムにうるさくない人はそのまますーと入っていくようなところがあるなあ。

英語のライナーを読むと、ディジー・ガレスピーとか、チャーリー・パーカーとかマイルスの初期の作品とかやはり、リズム的にはジャズのルーツであった軍のマーチから抜け切れなくて、いちに!いちに!という感じなのらしい。

マックスローチ辺りが三拍子のワルツに取り組んだそうだけど、それでもまだ保守的だったそうだ。

そこにデイヴ・ブルーベックのこのアルバムがさっそうと現れ、リズム革命を起こしたそうな。

そう言われると、一曲目Blue Rondo A La Turkの変拍子で前のめりになって倒れそうになる。気にし始めると気になる。そういう意味では超有名な三曲目Take Fiveは実は五拍子だったというのに今頃気が付いた。Time Outというタイトルもリズムからずれているという意味なのだろう。

この気にしはじめると気になるけど、そうでなければ気にならないというのはメロディーの美しさのなせる業だろう。二曲目Strange Meadow Larkの美しいピアノ、アルトサックスの軽やかなワルツの四曲目Three to Get Readyもいい。

変な話、全曲いい。セロニアスモンクやハーヴィーハンコックも変拍子に挑戦した曲は多いが、デイヴほど軽やかに美しく流していく奴はいない。

ただ、前回のLi'l Abnerと一緒で、白人ミュージシャンの緻密さが見える。ベース以外は白人で固めたユニットだ。この辺がおどろおどろしい混沌とした黒人ジャズとは一線を画している。

とはいえ、これまで紹介しなかったのがおかしいほど文句なしに聞き逃してはいけない一枚。

****************
以前、香港のスパゲッティハウスというイタリア料理店に入ると壁紙にユーモアたっぷりな会話が張り紙で書かれていましたが、そこにブルーベックの名前が出ていました。ジャズといえばブルーベックという何かの図式があるんでしょうか?

少しブログの見た目を整理しました。ご覧になってみてください。



posted by ロック小僧 at 22:27| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ名盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月11日

ジャズ名盤20(1950-1970)第三回発表ベスト4[Li'l Abner]【ツクール的かちっとした教科書のような一枚】

部:・・・ということで、今週は二回発行しますので遅れていたことをお許しください。

女:なんだか、「ということで」の前の説明が抜けてるわよ。

部:うん、七月からブログが全然更新できなかったことへの反省をこめて・・・

女:で、部屋の整理はついたの?

部:それが7割ってところで・・・でも今日のは予定どおりあらかじめ考えていたものなんだ。

Li'l Abner. Shelly Manne & his Friends. 1957. Contemporary.
Lil Abner
Lil Abner

女:ああーこれは聞きやすいわよね。

部:そうだね、ジャズを作ってみよう!見たいな感じだね。TVゲームで昔RPGツクールってのがあったけど、あんな感じかな。



女:ジャズツクールって感じ?確かに教科書的で人工的だといえばそれでおしまいだけど。

部:これの前のマイフェアレディもブロードウェイでやった音楽のスコアをもとにジャズに編曲しなおして作り上げたんだよね。今回もおんなじ手法でプロードウェイで上演されたものを直しているんだけど。

女:Li'l Abnerってところで何なの?前から気になってたんだけど。

部:こんなアニメのキャラだね。見たことあるようなないような。

女:うーん、そうね、新聞か何かの風刺画だったかも。

部:このブロードウェイで上演されたときの話もなんだか主人公の街に原爆を落とすことにアメリカ大統領が決めたけど、彼が活躍して街は無事だったっていう話みたいだね。

女:ま、それはさておき、お勧めは。

部:そうだね、一曲目Jubilationは元気があって、なんかファンクな感じもして。っていうか、はっきり言って、スライストーンのエブリデイピープルにそっくりなんだけど。

女:そういわれるとそうね。ま、それはいいわ。後はどうなの。

部:うーんどれもいいんだけど、やっぱり固いというか教科書的なところはぬぐえないよね。でも二曲目のThe country's in the very best of handsは美しいよね。演奏力はすごい高いんだよね。

女:五曲目にもなにやら和風なメロディーが出てくるし。面白いアルバムだわね。

部:ま、黒人ではない人たちが解釈したジャズというのを聞いてみるには面白いアルバムだよね。全員演奏の力があって、特にピアノのアンドレ・プレヴィンはこの後、映画音楽の製作者になるくらいだから理論とかそういうものに通じていたんだろうね。

女:もやもやどろどろしたジャズばっかり聴いている人はそこから離れるには最適ということね。

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ということで遅れを取り戻すべく、今週は二回発行しました。またよろしくお願いします。なるべく水曜日一回発行を目指しています。


posted by ロック小僧 at 21:56| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ名盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月10日

ジャズ名盤20(1950-1970)第三回発表ベスト3[Walkin']【元気なマイルスと付きあえるうれしい一枚】

女:ちょっとまたやっちゃったんじゃないの?

部:え!ぎく!?



女:結構間が開いちゃったわよ。今度の言い訳は何?まさかまだ引越しの箱を開けてないの?

部:いや、それが開けたは開けたんだけど、なんだか紹介しようと思っていたCDがあちこちの箱に散らばっていて、まだあけていないのもあって・・・ぶつぶつ

女:はいはい、もういいわ。罰ゲームに今週は水曜日ももう一回書くのよ。そうでないと追いつかないわ。

部:え!そ、そんな。リリースされた年の順番通りに紹介しようと思うとできないんだけど。

女:はいはい、しょうがないわ。じゃあ、後から何か総まとめの別ページでもブログに付けたら。

部:あ!そうだ、そうなんだ、第二回発表の総まとめページもまだ作っていないし。早く取り掛からないと。

女:少し手伝ってあげてもいいわよ。早くブログ本編を進めたらね。

Walkin' Miles Davis Sextet & Quintet. 1954. Prestige.
Walkin
Walkin

部:ところで、今回の第三回発表はもう、マイルスなし、マイルス抜き、いや、マイルスには頼らないでやろうと思っていたんだけど。どうしてもまだ紹介したい彼のアルバムはいっぱいあるんだよね。

女:ま、仕方ないわよね。初期のマイルスとコルトレーンを聞いているだけで充実したジャズ人生が送れちゃうわよ。

部:そうなんだよね。特に今回のオールスターズみたいに元気なマイルスを聞くと、ああもっともっと聞きたいと思うんだよね。

女:確かにミュートを使って中低音域ばかりでさびしげに吹いているマイルスより、こっちのほうがいいわよね。

部:そうなんだよね。一曲目Walkin'なんかもうずっとアルバムこれ一曲でいいよという気もするくらい元気がいいし。

女:そうね、変な話どの曲もすごいジャズらしくて、流しっぱなしにしたいアルバムだわね。

部:ま、そんな中でも一曲目Walkin'と対比をなすゆったりとしたYou don't know what love isは最高だね。マイルスはいつも聞くとがっかりするんだけど、このアルバムにけちをつける人はいないよね。

女:まあ、じゃなんで聞き続けるわけ?ジャズの生き字引だからってこと?

部:うーんそれがめったに出会えない元気なマイルス探しって感じかな。ほらいつもフィーバーしている人より、普段地味な人がフィーバーしたり駄洒落を言ったりしたほうがインパクトが強いというか。

女:まあ!ジャズはコメディアンや宴会の一発芸じゃないんだから!

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*ということでずっと遅れ気味で申し訳ありません。なんとか復調したいと思います。


なるべく年代順に並べていきたいと思いますがずれてしまうこともあるのでお許しください。もうずいぶんずれまくってますが・・・


posted by ロック小僧 at 00:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ名盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月22日

ジャズ名盤20(1950-1970)第三回発表ベスト2[El hombre]【野太いラテンとブルースが聴ける一枚】

女:なんだかせっかくブログ再開したのに、先週飛ばしたような気がするのよね。

部:それが本当に申し訳ないんだけど、先週引越しをして、なかなかインターネットの環境が整わなくて・・・光を導入するのに一週間以上かかって、やっぱり会社から書き込みするのはよくないなと思ってぶつぶつ・・・



女:だったら私に言ってくれれば書いたのに。どうして言わないわけ?

部:いやそれが今回の第三回発表は前回と違って二人でこうやって会話したのを書くのがいいかなと思っているわけでぶつぶつ・・・

女:まあ、しょうがないわ。早く読者の皆様にごめんなさいしたほうが良いわよ。

部:読者の皆様申し訳ありませんでした。お許しください。


El hombre. Pat Martino. 1967(1991). Ojc.


エル・オンブレ+1
エル・オンブレ+1
*アマゾンで見つかるのがこちらのユニバーサル・ミュージックなので、こちらを紹介します。

女:で、部長の美学としては、年代の古いほうから新しいほうへと発表していくはずなのに、どうして急に1967年なわけ?

部:それがダンボールを開ける作業がまだ済んでなくてCDが埋もれていてぶつぶつ・・・パソコンに取り込んでおいたのがこれしかなくて・・・

女:まーたく言い訳ばっかりね。しかたがないわ。で、パット・マルティーノの何がいいの?

部:これが曲がいいのもさることながら、なんと言うか総合的戦力が高いんだな。ギタリストとして。

女:総合的戦力って、バッキングもよし、ソロもよしってこと?

部:うーんちょっと違うんだけど、速弾きのときの移動の幅が広いとか、なんかネック全体を駆け回るとか、ピッキングのメリハリがあるとか。特にピッキングの強弱に気をつけた人はジャズギターではあんまりいないような気がするけど、彼はその辺がうまいよね。

女:うーん、本当だわね。あと曲自体がすごいメリハリがあるわよね。後ろのオルガンがそれを盛り上げてると思うけど、ウェス・モンゴメリーとはまた違う力強さね。

部:そうだね。曲のテーマ部も覚えやすいし、なんというか、もしスイングじゃなかったらちょっとロックのインスト風というか。この人自体は一度有望なギタリストとして活躍を始めた後、脳梗塞か何かで倒れて、そのあとまた不屈の闘志でギターに取り組んでアルバムを出し続けた人らしいんだけど。その辺の意地が太い音になって出てるのかな。

女:確かにそうね、ラテン風味に味付けしてるけど野太い骨太な曲が多いわよね。

部:たまたま私のパソコンでは、名前がパットだから、この後にパットメセニーのソーラーが入っているんだけど、比べるとメセニーは本当に線が細いね。

女:で、どの曲がお勧めなの?

部:なんだかスパイ映画のテーマみたいな三曲目El hombreは面白いよね。五曲目のOne for Roseなんかも映画音楽風だなあ。

女:そういう風に聴くとどれもこれもなんだかちょっと前衛的なラテン映画音楽風に聞こえてくるわね。

部:ケニーバレルなんかに一番近いけど、もっと太くわかりやすく、ソロ部分は二倍速くしたようなアルバムだね。ちょっとこの太い中音域を前に出したようなアルバム全体の音質がもしかして今風のしゃかしゃかした録音に慣れた人には聴きにくいかも・・・

女:ああ、そんなことはないわ。曲が聴きやすいもの。ギターファンでなくてもラテン、ブルース好きなら楽しめる一枚だわ。

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*ということで一週間飛ばしてしまいました。申し訳ありません。発表の順番とアルバムの発行年もしばらく乱れるかもしれません。お許しください。




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2010年07月08日

ジャズ名盤20(1950-1970)第三回発表ベスト1[Thelonious Monk]【カオス?様式美?聴く人によって分かれる一枚】

部:さああ!復活したぞおおおお!

女:なんだかテンション高いわね。



部:まあ、ずいぶんお休みしていてその間にいっぱい聴いて書きたいことがいっぱいあるからねえ。

女:でも、前チラッと言ってた、もう入門じゃなくて中級編にしようかとか言う話はどうなったの?再開してもそのままのタイトルじゃない。

部:ま、まあ、まだまだ入門編のアルバムで聞いてないものがあるかと思って、謙虚に、遠慮がちにだな。

女:ブログのタイトルを変えることでこれまでの読者が離れていくのを恐れたわけね。

部:え!いやまあ、そのなんだ、タイトル変わったら見つけてもらいにくくなるかと・・・

女:ああーいいのよいいのよ、言い訳は。

Thelonious Monk. Thelonious Monk. 1952-54. Prestige.

Thelonious Monk Trio: Rudy Van Gelder Remasters
Thelonious Monk Trio: Rudy Van Gelder Remasters

女:これを最初の一枚目に選んだのはさすがだわ。ちょっと見直したわ。で、どんなとこが良いわけ?

部:そうだね、覚えやすいメロディーとスルメのように何回も噛める味があるのと、後やっぱり独特の不協和音たっぷりの弾き方かかな。

女:でも、モンクといえばその不協和音というか、聴きにくいピアノが全てといってもいいんじゃないの。まあ、人によるかもしれないけど。

部:そうだね、同じ緻密なピアノという意味ではハンコックもいるけど、あっちはあっちで独特の聴きにくさがあるし。こっちは別に不協和音は不愉快じゃなくて遊びの、子供が楽しくピアノを弾いているような感じで聞けばいいと思うけどなあ〜

女:ちょっと子供のいたずらとは思えないけど、まあ、いいわ。で、どの曲が良いわけ?

部:どれもいいんだけど、一曲目Blue Monkとか三曲目Bemsha Swingとかは定番というかクラシックなわけで、きっとみんなも聴いたことがあるんじゃないかなあ。でもこの二曲はアルバム中では結構飛びぬけて変態だと思う。

女:じゃ、変態じゃないのってあるわけ?

部:四曲目Reflectionsとか七曲目のブルースのBye-Yaとかそんな変態じゃないと思うけど。

女:うーん、これは重病だわ。これが変態に聞こえないなんて。やっぱりプログレとかメタルで育った脳ってこうなっちゃうのかしら。

部:え!まさか、これも変態なの?ただのブルースじゃん。全体にモンクは田舎くさいブルース色が強くてハンコックより好きだなあ。

女:うーん、ま、高度な音楽性は認めるけど、やっぱり変態だわよね〜ま、でも許容範囲が広いって良いわよね。なんでも楽しめるほうが何にも楽しめないより良いですもん。

部:そうそう、なんでも貪欲にこれから聴いていかなきゃ!

------------------
ということで第三回発表のスタートです。

ご存じない方のために人物紹介です。

部=部長。ロック小僧だった過去を正直に認め、遅れてジャズに入門したことを別に恥じてはいないようだ。行きつけのCD屋ではロック部長と呼ばれている。都合が悪いと言い訳をしたり口ごもったりする。今の法務部兼もめごと解決部兼セクハラ担当部を無事勤め上げると役員になれると社長に言われている。

女=女王の教室に出てくる天海似の社員。部長の部下。おねえ言葉を駆使するがローティーンのときから退廃したジャズに浸り、一時期遠ざかっていたものの、部長のひたむきさ(ばかばかしさ?)を垣間見て再びジャズに戻ってきた。過去の経験から車に長時間乗っていることができない。

お=おいちゃん。江戸っ子のCD屋のおやじ。落語のような軽妙な話し方でどうも売れ残っているCDを調子よく何も知らない部長に売りつけているらしい。

部・女:ではよろしくお願いしま〜す!


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